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耐震等級って何?耐震性能がなぜ大事なのか?
こんにちは!
思わず深呼吸したくなる健康・快適・幸せに暮らせる木の家づくりをしています。
ブログ読んで頂きありがとうございます。
京都府舞鶴市の木を愛する・・・塩見工務店
塩見智則です。
これから家づくりをしよう!」と考えて色々調べていると・・・。
「構造耐震等級3」という言葉をどこか聞いたことがあると思います。
最近では「構造耐震等級3」を求めるお客様も年々増えてきています。
「耐震等級」についてご説明しておきたいと思います。
その一方で「構造耐震等級3」を正しく理解されていないまま、「等級3にしたい」とご要望されている方も多いことも事実です。
そこで、簡単に「耐震等級」についてご説明しておきたいと思います。
「耐震等級」は「住宅性能表示制度」において定められた指標で、等級1〜3の3つの基準に区分されています。
「耐震等級1」は、『極めて希に(数百年に一度程度)発生する地震力に対し倒壊せず、
希に(数十年に一度程度)発生する地震力に対し損傷しない』という基準です。
「耐震等級2」は、『等級1で耐えられる地震力の1.25倍の力に対し損傷しない』という基準です。
「耐震等級3」は、『等級1で耐えられる地震力の1.5倍の力に対して損傷しない』という基準です。
「数百年に一回は起こりうる大きさの力に対しては、損傷は受けても、人命が損なわれるような壊れ方をしないこと」ということがまず基準になり、
その基準に対して地震力と呼ばれる外力を1.25倍、1.5倍と大きくしたものが、それぞれ等級2、等級3となります。
ではなぜ「等級3が必要」とされてきてるのでしょうか?
それは平成28年4月に発生した熊本地震に起因します。
余震と本震でいずれも震度7が観測され、多大な被害が発生しました。
これまで震度7が連続発生することなどなかったので、当時は業界内でも大きな話題となりました。
震源地付近の益城町周辺での被害の様子はこれまでに報告されていない事象も多く、その後研究が重ねられました。
余震にて何とか持ちこたえた建物が、本震で再度大きく揺さぶられることになり、結果として倒壊に至ってしまっていました。
これまでは建築基準法の最低基準である「等級1」を満たしていれば、『極めて希に(数百年に一度程度)発生する地震力に対し倒壊しない』とされていたものが連続する大きな揺れのために結果として
倒壊することになってしまったというものです。
被害の大きかった益城町周辺において、「耐震等級3」で設計された住宅では、
大きな被害が見受けられなかったことが報告されたことにより、それ以降、真面目な家づくりを
行っている人たちの間では、「耐震等級3は必須条件」と言われるようになりました。
次に、この「耐震等級3」についても種類があることをごぞんじでしょうか?
「仕様規定」によるチェックと「許容応力度」による計算の2つです。
一般的な木造2階建ての住宅は、建築基準法上「4号建築物」という種類に区分されており、
「確認申請の審査を簡略化する」ことが認められてしまっています。
これは「4号特例」と呼ばれるもので、建築士が設計していれば提出図書の省略などが認められています。
「4号特例」を受けている住宅の多くは、「仕様規定」と呼ばれる方法で、壁量などの構造に必要な部材の量をチェックするに留まっています。
これが「構造設計をしているのか?」というと微妙な感じです。
「これくらいの壁の量とバランスが取れていると安全と言えます」
というチェックをしているって感じです。
その一方で「許容応力度計算」と呼ばれるいわゆる構造計算を行う場合があります。
想定される地震力(数百年に1度)を加えた時、各部材が耐えられる力の大きさ
(許容応力度)を超えてしまわないか計算するものです。
これを行うには、専門的な知識と計算をさせるための構造計算ソフトが必要となり、「仕様規定」と比べると、検討する内容はかなり多くなります。
その分精密な計算を行っていると言えます。
構造計算には、それなりの時間とお金が必要となりますが、より安全な住まいを希望される場合には、
「許容応力度計算」による「耐震等級3」とすることを強くお勧め致します。
また「耐震等級3」にすることによって、地震保険の割引を受けることが出来ます。
地震保険に入る際に「耐震等級割引」を受けることで保険料が半額になります。
30年単位でみてみると数十万円の差になるので、構造計算に必要なお金をかけたとしても、十分に元が取れるものです。
耐震等級1は、大きな吹き抜けがある家でも、耐震等級の計算にさほど影響されません。
つまり、吹き抜けをつけてもつけなくても、地震の影響はないことになってしまいます。
しかし、 そんなことはありえない事は、何も専門的な知識がなくても、感覚でわかりますよね?
耐震等級1をベースに設計を依頼すると、あなたの要望を重視するあまり、耐震性をそこないすぎる恐れがあるので、耐震等級2以上を建築会社に要求することを推奨いたします。
塩見工務店では、現在は、構造計算を実施し、耐震等級3基本で計画をしています。
ただ等級3にすることで、耐力壁の量を増やさなければならないため、間取りの自由度は下がります。
お客様の要望と耐震性の重要度とのバランスを考えながらご提案させていただきます。
耐震等級2にするか、耐震等級3にするか? じっくり検討して下さい。
ただ、吹き抜けを考えているのなら、耐震等級1だけは、やめておきましょうね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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これから楽しい家づくりをはじめる前にまずは家づくりを知ることが大切ですよ!
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