こんにちは、きらくハウスの塩見です。
ネットや雑誌で「繰り上げ返済をすると、総支払額が何百万円もお得になります!」といった言葉を目にして、なんとなく心が焦っていませんか?
真面目で計画的なご夫婦ほど、「借金(ローン)は一刻も早く返してスッキリしたい」と思われるのは当然のことです。僕自身も自宅を建てたときは、「こんなに大きな借金、本当に払っていけるんか…一刻も早く返さなきゃ!」と、毎晩ローンのことばかり考えていた時期がありました(笑)。
ただ、家計簿を見直しながら「でも、貯金を全部ローン返済に回してしまって、これからの子育てや暮らしは本当に大丈夫なのかな?」と、直感的にブレーキがかかる方もいらっしゃると思います。
この記事では、「繰り上げ返済をして利息を減らすべきか」それとも「手元に現金を残しておくべきか」で迷われている子育て世代のご家族に向けて、安心できる判断基準を整理してみたいと思います。

結論:手元の現金を減らしてまでする繰り上げ返済は、少し待ってみてください
最初にお伝えしたいのは、住宅ローンを早く終わらせるためであっても、手元の現金を減らしてまで無理に繰り上げ返済をするのは、少し待っていただきたいということです。
繰り上げ返済で利息を減らすことは、数字の上では確かにお得な工夫です。ですが、「手元のお金が減ってしまい、毎日の家計の余裕(余白)がなくなってしまうこと」は、子育て世代にとって非常に大きなリスクになります。
お子様が小さいうちは、これから高校・大学への進学、車の買い替え、もしもの時のケガや病気など、まとまった現金が必要になる「家計の波」が必ずやってきます。
利息を1円でも減らすことよりも、まずはご家族が「毎日をイライラせず、子どものやりたいことを応援できる現金をしっかり手元に持っておくこと」を最優先にしていただきたいなと思っています。ローンを短く返すのは、その「家計の余白」がしっかりできてからで十分に間に合いますよ。

なぜ「早く返さなきゃ」と焦ってしまうのか
「早く返さなきゃ」と悩まれるのには、理由があります。
住宅ローンは35年で組むのが一般的ですが、「40歳で組んだら完済は75歳。定年後もローンが残るなんて怖い…」と、完済年齢の数字に不安を感じる方はとても多いです。そう思われるのも、すごく自然なことだと思います。
また、ご夫婦の間でも温度差が起きやすい部分です。 ご主人様は「少しでも利息を節約したいから、ボーナスも全額繰り上げ返済に回して早く完済しよう!」と総支払額の安さを重視されることが多いです。
一方で奥様は、「子どもが中学生や高校生になったら何百万円もかかるのに、貯金がなくて急なトラブルがあったらどうするの?」と毎日の家計の現実から不安を抱かれる。これも、本当によくあるお話なんです。

繰り上げ返済を「してもいい家計」と「待つべき家計」の3つの判断基準
では、我が家は繰り上げ返済をしていいタイミングなのか。迷ったときは、次の3つの基準で整理してみてください。
「生活防衛費」が常に手元に残るか
万が一、病気やケガで一時的にお仕事を休むことになったり、収入が減ってしまったりしたときのために、手元に「毎月の生活費(またはローン返済額)の最低6ヶ月〜1年分」の現金があれば、焦らずに生活を立て直せます。繰り上げ返済は、この「家計の防波堤」となる現金を削ってまでやるものではありません。
これから10年以内に「教育費」と「車の買い替え」が重ならないか
子どもが中学校・高校・大学と進学する時期は、一番現金が必要になります。また、僕たちが暮らす舞鶴市周辺では「ご夫婦それぞれ1台(計2台)」の車が必須ですよね。10年〜15年スパンで数百万円の買い替え費用が確実にやってきます。手元の現金をローン返済に回しすぎて、いざというときに高金利な教育ローンやマイカーローンを借りることになっては本末転倒になってしまいます。
住宅ローン控除(減税)の期間中ではないか
住宅ローン控除は、年末時点のローン残高に応じて税金が戻ってくるお得な制度です。慌てて繰り上げ返済をしてローン残高を減らすと、戻ってくる税金の額も減ってしまうため、控除期間中(10年〜13年間)は現金を貯蓄として置いておく方がトータルで安心できるケースが多いです。

手元に「現金の余白」を残すことのメリット
手元にしっかり現金を残しておく(長く借りて柔軟に返す)ことには、暮らしを豊かにするメリットがたくさんあります。
家計の安心感
エコキュートやエアコンなどの高額家電が急に故障したり、舞鶴の厳しい冬の光熱費が予想外にかさんだりしても、手元に現金があれば家計がパンクせず、精神的な余裕を持って暮らせます。
子育てや教育の選択肢
「ローンを早く返さなきゃ」という焦りがないので、お子様が「この習い事をやってみたい!」「この学校に行きたい!」と言ったときに、お金を理由に諦めさせずに済みます。
家族が笑顔で過ごせる
毎月の返済に追われて夫婦でピリピリする「お金の我慢大会」がなくなり、休日のちょっとした外食や家族旅行を、笑顔で堂々と楽しめる温かい暮らしが叶います。

事前に確認しておきたい注意点
一方で、無理な繰り上げ返済やローンの組み方には、気をつけておきたいこともあります。
一度繰り上げたお金は二度と戻せない
「今月ちょっとピンチだから、先月繰り上げ返済した100万円を一旦返して」と銀行に頼んでも、戻してもらうことはできません。現金はいつでも使える万能の道具ですが、ローン返済に使った瞬間に「動かせないお金」になってしまうことは、知っておくと判断しやすくなります。
団体信用生命保険(団信)の効果が薄れる
住宅ローンには、万が一のことがあった際にローンの残高がゼロになる「団信」がついています。もし頑張って1,000万円を繰り上げ返済した直後に万が一のことがあっても、その1,000万円は戻ってきません。手元に現金で残しておけば、残されたご家族のこれからの生活費や教育資金としてしっかり守ることができます。
ボーナス払いの設定には気をつけて
「ボーナスでその都度繰り上げ返済すればいいや」と考えて、最初からボーナス返済を多めに組み込むのは、あとから悩みやすい部分です。ボーナスが減ってしまったときに毎月の支払いが一気に苦しくなるため、ボーナス払いは「なし」または「少額」に設定しておき、余った分は貯金する形にしておくと安心です。

きらくハウスとして大切にしている考え方
ネットを見ると「利息を減らすのが一番得だ!」という情報がたくさんあります。確かに数字の上ではそうかもしれません。でも、家づくりにおいて本当に大事なのは「得するかどうか」ではなく、「安心して家族が笑って暮らしていけるか」だと僕は考えています。
だからこそ、きらくハウスでは最初の図面を描く前に「個別資金計画」をさせていただき、ご家族のこれからの30年のライフプラン(教育費や車の買い替えの波)をグラフで見える化しています。
きらくハウスには、営業マンはいません。銀行や不動産屋の立場からではなく、お客様の「暮らしの現実」に寄り添って、中立にお金の相談に乗らせていただきます。僕たちがご提案したいのは、目先の損得ではなく、建てた後にお金を我慢する「家づくり我慢大会」にならない、本当に安全な資金計画なんです。

家づくりを検討中の方へ
「定年までに返し終わらないかも…」と焦らなくても大丈夫です。今は金利が低い時代ですし、お家を長く借りて手元に安心な現金を残しながら、家族の「今しかできない思い出(旅行や習い事)」にお金をしっかり使ってあげることも、豊かな家づくりのひとつです。
まずは、ご夫婦で「10年後の家族の年齢」を紙に書いて、お茶でも飲みながら話してみませんか? 「子どもが中学生になったらこれくらいお金がかかるね」「この時期に車を買い替えるかもね」とメモするだけで、我が家の「本当に安全なペース」が自然に見えてきますよ。

本記事のまとめ
今回は、住宅ローンの繰り上げ返済と、家計の「余白」の考え方についてお伝えしました。
・利息を減らすことより、手元に「生活防衛費(現金)」を残すことが最優先
・教育費のピークや車の買い替え時期を事前に見越しておく
・「長く借りて、手元に余裕ができたタイミングで柔軟に短く返す」が安心
・ボーナス払いに頼りすぎず、毎月無理なく払える額でローンを組む
家づくりは、家族の未来をラクにするためのあたたかいプロジェクトです。お金の不安を「安心」に変えて、前向きに進めていけるといいですね。
※制度やローン控除、金利などは変更される場合があるため、最新情報は金融機関や公式サイト等での確認が必要です。
施工エリアについて

きらくハウスでは、京都府舞鶴市を中心に、綾部市・福知山市・宮津市、福井県高浜町・おおい町など、事務所から車で約1時間圏内を目安に家づくりのご相談を承っています。
「まだ何から始めたらいいかわからない」「住宅ローンのシミュレーションだけ整理してみたい」という段階でも大丈夫です。しつこい営業はありませんので、まずは不安を整理するところから、気楽にお話ししに来てくださいね。
よくあるご質問(FAQ)
Q. 繰り上げ返済には「期間短縮型」と「返済額軽減型」があると聞きましたが、どちらが向いていますか?
A. 利息を減らす効果が大きいのは完済時期を早める「期間短縮型」ですが、子育て世代の今の家計の安心を最優先にするなら、毎月の支払額を減らす「返済額軽減型」も良い選択肢です。たとえば、奥様が育休に入って収入が減るタイミングで、毎月の引き落とし額が少し減るだけでも家計のやりくりはグッとラクになります。「今、家族が一番ホッとできるのはどちらか」で選ぶと安心ですよ。
Q. 繰り上げ返済をするのに、手数料はかかりますか?
A. 最近は、多くの金融機関(特にネット銀行やインターネットバンキング)で、オンラインからの手続きであれば繰り上げ返済手数料を無料(0円)にしているケースが増えています。一方で、窓口で行うと数万円の手数料がかかることもあります。住宅ローンを契約する前に「スマホやパソコンから無料で繰り上げ返済ができるか」を確認しておくのがおすすめです。
Q. 完済年齢が「75歳」になってしまうのですが、やはり定年までに繰り上げ返済で終わらせるべきですか?
A. 「75歳完済」と聞くと不安になりますよね。でも、今すぐ無理な繰り上げ返済をする必要はありません。大切なのは、定年を迎えるタイミングで「ローンの残高」と同等以上の「現金の貯蓄」が手元に作れているかどうかです。手元にお金さえあれば、その時点で一括完済することもできますし、あえてそのまま低い金利で借り続けて、老後の生活資金として残しておくこともできます。貯金として持っておけば、老後の選択肢を自由に選べるようになりますよ。
ご夫婦でお金やこれからの人生の話をするとき、それが不安な「我慢大会」ではなく、お互いの未来の幸せを信じ合える、前向きで楽しい時間になれば嬉しいです。
家づくりは本来もっと楽しくていいものです。ご家族に楽しく家づくりを進めてほしいなと、心から願っています。
