こんにちは、きらくハウスの塩見です。
家づくりの打ち合わせをしていると、意外と長く話すことになるのが収納のことです。
・キッチンの背面収納はどうするか。
・テレビボードは造作にするか。
・洗面台は既製品でいくか、それとも少しこだわるか。
・玄関収納はどこまでつくり込むか。
このあたりは、見た目の話だけじゃなくて、毎日の使いやすさにそのままつながるので、迷いやすいんですよね。
実際、「造作家具と既製品って、結局どっちがいいんですか?」
というご相談はよくいただきます。
なんとなく、
「造作の方がおしゃれそう」
「既製品の方が気楽そう」
という印象はあっても、いざ自分たちの家で考え始めると、迷う方が多いんです。
この記事では、造作家具と既製品の収納家具、それぞれの良さを整理しながら、どんな場所にどちらが合いやすいのかを、暮らし目線でお話ししていきます。

まず知っておきたいのは、全部をどちらかにそろえなくていいということ
造作家具は、大工さんや職人さんが、その家に合わせてつくる家具です。
既製品は、メーカーや家具店で選んで設置する家具ですね。
この説明だけだとシンプルなんですが、実際に迷うのはその先です。
造作は家にぴったり合いそう。
でも、費用はどうなんだろう。
既製品は選びやすそう。
でも、空間にちゃんとなじむかな。
どちらにも良さがあるからこそ、迷うんです。
僕がよくお伝えするのは、家の中すべてを造作か既製品かでそろえなくてもいい、ということです。
「ここは長く使うから丁寧に整えたい」
「ここは将来変わるかもしれないから余白を残したい」
と分けて考えると、整理しやすくなります。
収納は、ただモノをしまう場所ではありません。
毎日の動きを整える場所でもあります。
だから僕は、“見た目”から入るより先に、
「その場所で何をしたいか」
「どう使えたら暮らしやすいか」
から考えることを大事にしています。

造作家具が合いやすいのは、“ぴったり感”が暮らしやすさになる場所です
造作家具の一番の魅力は、やっぱりその家に合わせてつくれることです。
たとえば、テレビボード。
壁の幅、窓とのバランス、コンセントの位置まで見ながら考えられるので、あとから家具を置いた感じになりにくくて、“最初からそこにある景色”になりやすいです。
キッチンの背面収納も、造作が合いやすい場所のひとつです。
家電をどこに置くか。
ゴミ箱はどこに収めるか。
引き出しの方が使いやすいのか、扉収納の方がいいのか。
こういう細かいところまで、使い方に合わせて決められるので、毎日の家事が少しラクになることがあります。
洗面台もそうですね。
朝の忙しい時間に二人並んで使いたい。
鏡の横にティッシュやドライヤーを置ける場所がほしい。
見た目はすっきりさせたいけど、使いやすさはしっかり確保したい。
こういう希望がある場合は、造作の相性がいいことがあります。
玄関収納も、意外と差が出やすい場所です。
ベビーカーを置きたい。
子どもの外遊び道具も入れたい。
でも、お客様から見える場所だからごちゃっと見せたくない。
そんなふうに希望が重なる場所は、既製品だけではぴったり収まりにくいこともあります。
造作の良さは、見た目だけではありません。
ちょうどいい高さ。
ちょうどいい幅。
掃除しやすい納まり。
そんな小さな“ちょうどいい”が積み重なると、暮らしやすさってじわっと変わってくるんです。
その一方で、気をつけたい点もあります。
やっぱり既製品に比べるとコストは上がりやすいですし、一度つくると簡単には動かせません。
暮らし方が大きく変わったときは、柔軟さでは既製品の方が助かることもあります。
なので僕は、造作は「とりあえず付ける」のではなく、
「ここは毎日よく使う」
「ここは暮らしの中心になる」
と感じる場所に絞って考えるのがおすすめです。



既製品の収納家具が合いやすいのは、変化に合わせたい場所です
一方で、既製品の魅力は、分かりやすさと動かしやすさです。
価格の目安が見えやすいですし、実物を見て選びやすい。
住み始めてから買い足したり、入れ替えたりしやすいのも安心感があります。
家づくりの打ち合わせって、決めることが本当に多いんです。
だから、全部を工事の中で決め切ろうとしない、という考え方もすごく大事です。
あとから選べるものは、少し後ろに置いておく。
それだけでも、気持ちがだいぶ楽になることがあります。
特に、子ども部屋や書斎は、既製品の方が合うことが多いです。
子どもが小さいうちは、おもちゃが中心かもしれません。
でも数年後には、教科書や習い事の道具が増えるかもしれない。
もっと大きくなれば、必要な収納の形そのものが変わることもありますよね。
そういう場所は、最初からつくり込みすぎない方が、結果的に使いやすいことがあります。
学習机や収納棚も、暮らし始めてから
「この高さじゃなかったな」
「もう少し大きい方がよかったな」
と見えてくることがあるんです。
既製品なら、その変化に合わせやすいです。
もちろん、既製品にも注意したいところはあります。
サイズが少し合わず、すき間ができることもありますし、空間全体の統一感が出にくいこともあります。
なので、既製品を選ぶときも、その家具だけを見るのではなく、部屋全体とのバランスや、将来動かしやすいかまで見ておくと、しっくりこない感じが減りやすいです。



迷ったときは、“どこを固定して、どこを変えやすくするか”で考えると整理しやすいです
僕がよくおすすめするのは、家の中を全部一気に決めようとせず、場所ごとに優先順位をつけるやり方です。
たとえば、リビングのテレビボードやキッチン背面収納は、毎日使って、見た目にも影響しやすいので造作を検討する。
玄関収納は、しまいたい物がはっきりしているなら造作が合いやすい。
子ども部屋や書斎は、既製品で柔軟に考える。
クローゼットの中は、可動棚や既製品も使いながら変えやすくしておく。
そんなふうに整理すると、かなり考えやすくなります。
要するに、
“ずっと変わりにくい場所は丁寧に整える”
“変わりやすい場所は余白を残す”
という見方です。
「ここは長く使うし、少しこだわろうか」
「ここは子どもが大きくなってからでもよさそうやな」
と話せるようになると、家づくりが“決めなきゃいけないことだらけ”から、“暮らしを整えていく時間”に少し変わってくるんですよね。
不安ばかりだった打ち合わせが、楽しそうに見えてくることがあります。

まとめ|どちらが正解かではなく、その場所でどんな暮らしをしたいかです
造作家具にも、既製品の収納家具にも、それぞれちゃんと良さがあります。
造作は、空間にぴったり納めたい場所や、毎日よく使う場所に向いています。
既製品は、予算を調整しながら、暮らしの変化にも対応したい場所に向いています。
だから大切なのは、「造作か既製品か」を先に決めることではありません。
その場所で、どんなふうに過ごしたいか。
何をしまいたいのか。
どこは固定して、どこはあとから変えられる方がいいのか。
そこが見えてくると、ご家族に合った選び方が少しずつ見えてきます。
収納計画って、つい「たくさん入るか」で考えがちなんですが、僕はそれと同じくらい、
「毎日どう使うか」
を大事にしたいと思っています。
まずは、リビング、玄関、洗面、子ども部屋の中で、
「ここだけは使いやすくしたい」
と感じる場所をひとつ選ぶところからでも十分です。
そこから考え始めると、意外と家全体の収納も整理しやすくなっていきます。
きらくハウスでは、こういう収納の話も、正解を押しつけるのではなく、ご家族の暮らしに合わせて一緒に整理することを大事にしています。
家づくりは、性能だけでも、価格だけでも決めきれないことが多いです。
だからこそ、ひとつひとつ納得しながら進めていけることが大切だと思っています。
最後はやっぱり、楽しく家づくりをしてほしいんです。
「うちはどっちが合いそうかな」と考えるところから、少しずつ進めていけたら、それで十分やと思います。

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